大仏切通し

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大仏切通し

(だいぶつきりどおし)

ミステリアスな古道

大仏切通しは不明な点が多いミステリアスな古道です。車道に近くなる場所では車の騒音が気になるものの雰囲気はいかにも切通しらしい趣に溢れています。特に火の見下やぐら付近は見所です。

エリア長谷・腰越
住 所長谷
アクセス江ノ電「長谷駅」徒歩20分

媒体などで大仏切通しとして写真が掲載されるのはほとんどここです。

媒体などで大仏切通しとして写真が掲載されるのはほとんどここです。

大仏の裏手から常磐へと抜ける大仏切通しはいわゆる鎌倉七切通しのひとつです。七切通しは、朝比奈名越化粧坂、大仏、極楽寺坂亀ヶ谷坂、巨福呂坂(民家があり通行不能)の7つを指します。このうち古道の趣を感じることのできる切通しは、朝比奈、名越、化粧坂、大仏の4つです。

長谷駅から大仏へと至る道を、大仏を越えてしばらく進むと右手に廃れた洋館があり、正面に大仏トンネルが見えてきます。トンネルの右側に階段があり、これが大仏切通しの入口です。ちなみに、廃れた洋館は子供の頃は柔道を教えてくれる場所だったような気がしますが、現在は閉鎖されているようです。

大仏切通しは江戸時代初期の17世紀前半に刊行された『玉舟和尚鎌倉記』に、史料上初めて登場するようです。1685年の『新編鎌倉志』にも記述があります。1879年(明治12年)に開削工事が行われ人力車が通れるよう9mほど切り下げたそうです。その後関東大震災の倒壊などを経て現在の姿となりました。

切通し全体は30分とかからずに踏破することができます。距離は短いですが、左右に小刻みにくねっており落石などにより歩き難くなっています。その辺りがいかにも切通しといった風情を醸し出しています。

大仏トンネル側から入ると出口にあたる火の見下やぐら付近は独特の雰囲気を持つ場所です。森の中にぽかんと口をあけたような平場は、時間が止まったかのような静寂です。大きな岩壁にやぐらがいくつも掘られており、火の見下やぐらといわれています。

大仏切通しは、大仏トンネル側の出入口付近から葛原岡・大仏ハイキングコースに繋がっています。ハイキングコースは源氏山を抜けて浄智寺に至ることができます。ハイキングコースに繋がっているためか場所がわかり難くなっています。

なるべく迷わないように写真を多数掲載しましたので参考になれば幸いです。

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