称名寺(今泉不動)

(しょうみょうじ(いまいずみふどう))

1200年のお不動様

弘法大師空海によって開かれたという霊場。いまも自然豊かな聖地です。鎌倉によく来られる方でもまだいっていない人もいるのではないでしょうか。おすすめです。

エリア大船
住 所鎌倉市今泉4-5-1
宗 派浄土宗
本 尊阿弥陀如来
創 建818年
アクセス「大船駅」よりパス「今泉不動」下車、徒歩すぐ

“陰陽瀧(男瀧)。

弘法大師空海が開いた山

称名寺の元となった今泉不動が開かれたのは818年(弘仁9年)、凡そ1200年の昔であると伝わります。称名寺(今泉不動)は鎌倉アルプスの中腹にあり、豊かな山々に囲まれています。境内には浄土宗称名寺の施設と今泉不動尊、弁天堂、陰陽瀧などがあります。

境内は鎌倉山脈に抱かれた豊かな場所にあり、遠く1200年の昔、空海によって開かれたという縁起が幽玄さを感じさせてくれます。本堂周辺は美しく砂利が敷き詰められており、背筋が伸びる感じがします。本堂は新しく建て替えられとても立派ですが木材を使用したお寺らしい造りになっており、違和感はありません。

称名寺(今泉不動)、本堂前の境内。

称名寺(今泉不動)、本堂前の境内。

今泉不動は称名寺本堂より奥にあり、階段を登った先にあり、階段は鎌倉石でしょうか、参拝者の行き来によって滑らかに削られており、歴史を感じます。

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本堂の近くにある陰陽瀧には、男瀧と女瀧という大小の瀧があり、みているだけで清々しい気持ちになります。夏などは瀧の水で顔を洗うととても気持ちがよいです。

称名寺(今泉不動尊)への道順は北鎌倉駅からの場合、明月院の脇をあがり、今泉台の住宅地を抜けていく徒歩のみの道程か、大船駅から江ノ電バス「鎌倉湖畔」行きに乗車し、「今泉不動」バス停下車の二手があります。

不動堂の背後には大日如来の従者である36童子の像があり、その上には大日如来の像があります。ちなみに、不動明王は大日如来の化身、もしくはその内証(内心の決意)を表したものであるとされています。参拝時に唱える不動明王の真言は「ノウマク サンマンダ バザラダン カン」です。

不動堂背後にある三十六童子像。

不動堂背後にある三十六童子像。

不動堂背後にある三十六童子像の上に鎮座する大日如来。

不動堂背後にある三十六童子像の上に鎮座する大日如来。

かつては、精神障害者の静養施設「今泉山静養所」が称名寺により開かれ、恵まれた自然と近代医学に基づいた治療が行われていました。現世の功徳を施したこの施設は1925年(大正14年)に始まり、1963年(昭和38年)頃に終了したといいます。

豊かな自然の中に1,200年の霊場を感じる称名寺(今泉不動)は大変素晴らしい場所ですが、周囲に残念なものがあります。ゴルフ場です。称名寺(今泉不動)向かい側の山に鎌倉カントリークラブがあるのが残念。山の幽玄さというのは、山の深さが大切ですから、あれだけの広さを自然破壊されては台無しです。天園ハイキングコースを歩くと大平山山頂付近でクラブハウスやコースがみえますが、最低の気分になります。

何もわざわざ1200年という霊場の山を破壊せずとも他に場所はあるでしょう。開発を許可した鎌倉市は重い責任を感じてもらいたいものです。世界遺産だかなんだか知りませんが、たかがゴルフのために霊場を破壊したり、宅地開発のために山を切り崩している様をみると、外人にはんこ押してもらうよりも先にやることがあるだろうと思います。

ちなみに、これは藤沢市ですが、これまたもっと古い霊場である江ノ島をヨットハーバー建設のために埋め立てるなどという愚行も行われています。江ノ島についてはこちらをご覧ください→「江ノ島の悲劇」

縁起

816年(弘仁7年)高野山金剛峰寺を開き、諸国を巡っていた空海が真言密教の霊場として今泉不動を開いたのが818年(弘仁9年)。その後鎌倉初期に真言密教の円宗寺となり、将軍の崇敬を得たといいます。

鎌倉には空海や行基が諸国を巡った際に開いたという寺院が多くあります。古来より鎌倉が街道の要衝地であったことが想像されます。

江戸時代の1693年(元禄6年)芝増上寺より山号寺号を請けて今泉山一心院称名寺となり、浄土宗の寺院として現在に至っています。江戸時代には、直誉蓮入師という僧侶が江ノ島弁財天のお告げにより、今泉不動に参籠したところ、大黒天の背負い袋から毎日米が漏れ出して飢えを救ったという言い伝えが残っています。

称名寺(今泉不動)フォトギャラリー

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