八十十八 袈裟丸家

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八十十八 袈裟丸家

(やっとうや けさまるや)

※本店舗は平成29年(2017年)9月、「てうち蕎麦 さとう」に改装しました。ご主人は変わりません。

鎌倉にある十坪の「中洲」

美味い博多料理で気軽に一杯やれる店。なんだか鎌倉にいるのに、中洲で飲み屋に入ったようです。

エリア駅周辺・八幡宮
住 所鎌倉市扇ガ谷1-8-9 1F
TEL090-2553-9010
営業時間11:30~14:30、18:30〜24:00
定休日基本不定休。おおむね日曜日
席 数9席
参考メニュービール・日本酒・焼酎 500円〜、おつまみ 100円〜、ちゃんぽん800円、皿うどん900円、モツ鍋一人前1,500円(要予約、二人前〜)
アクセスJR・江ノ電「鎌倉駅」より徒歩5分

袈裟丸家のちゃんぽん。

袈裟丸家のちゃんぽん。

本当はこういう所で呑みたい

気分も懐も肩肘張らずに、酒が呑みたい。美味しいアテも欲しい。食事も済ませたい。そんな時に行くのがここです。小洒落た店とか、気取った感じのお客とか、本当は面倒なんです。

ここ袈裟丸家は、以前は好評だった博多ラーメンを中心にして夜は飲み屋、いまは、麺類はちゃんぽんになっています。夜は変わらず飲み屋ですが、夜でもちゃんぽんは食べられます。

「鎌倉駅」からの行き方は概ね二つ。裏駅を出たら市役所前交差点を右折、今小路を寿福寺方面へ進むと最初の十字路にあります。表駅からいくなら、小町通りを歩き、菓子店「江戸屋」を左折、踏切を渡り少し歩けば到着します。双方とも徒歩5分程度です。

今小路沿いの静かな場所にある袈裟丸家。

今小路沿いの静かな場所にある袈裟丸家。

今小路沿いの静かな場所にある袈裟丸家。

今小路沿いの静かな場所にある袈裟丸家。

仕事帰りに一人で袈裟丸家に寄ったら、最初はビール、後は気分や季節で日本酒、焼酎、割り物と3〜4杯ゆっくり呑みます。つまみは適当に出してもらいます。せっかく気分よく呑んでいるのに、細かい文字なんて読みたいくないから、品書きはほとんど見ません(あったかな?)。鎌倉では貴重な安くて美味しい店ですから、その安心感もあります。

袈裟丸家のメニュー。

袈裟丸家のメニュー。

頃合いで出る漬物やちょっとした小皿はどれも、いつも好み。取材で幾度も訪れたあの博多の味なのです。博多ラーメンだって、こちらで食べると、しょっぱい、油っぽい、コクがありすぎでがっくりというのがよくあるパターン。店によるのでしょうが本場博多ラーメンの個人的印象は、香りと喉越しのよい綺麗な味でしたから。

袈裟丸という九州らしい店名は、博多のど真ん中で育ったご主人の名字。「地名が名前になったもので、古くからの家柄とかではないのですよ」とのこと。グーグル・マップで調べてみると、確かに福岡県に袈裟丸という地名がありました。

店はまるで、中洲でふらりと入った飲み屋のようです。鎌倉にある中洲なんて、なかなか魅力あります。10坪程の店内には、カウンター5席にテーブル席が1つ。基本は1人もしくは2、3人があいます。とはいえ空いていれば、5、6人の小宴会ならば充分に可能です。

袈裟丸家の店内。十坪程の店にはカウンター5席とテーブルが1つ。

袈裟丸家の店内。十坪程の店にはカウンター5席とテーブルが1つ。

袈裟丸家の店内。十坪程の店にはカウンター5席とテーブルが1つ。

袈裟丸家の店内。十坪程の店にはカウンター5席とテーブルが1つ。

店内には平成29年(2017年)で775回を数える、あの有名な博多祇園山笠の手ぬぐいがいくつも飾られています。7月、季節ともなると関東のニュースでも目にすることができます。恵比寿流と土居流の「追い山」はテレビで見ていても迫力満点。袈裟丸家さんには二番山笠恵比寿流の手ぬぐいがありました。骨太な博多っ子ですね。

袈裟丸家の店内にあった、博多祇園山笠の手ぬぐい。

袈裟丸家の店内にあった、博多祇園山笠の手ぬぐい。

※ちなみに、博多祇園山笠行事はユネスコ無形文化遺産として登録されたそうです。千年以上の古にゆかりのある日本の伝統行事に、いまさら外国のレッテルなど瑣末なことですが、一応書いておきます。

袈裟丸家の店内にあった、博多祇園山笠の手ぬぐい。

袈裟丸家の店内にあった、博多祇園山笠の手ぬぐい。

ある日の小宴会

昨冬、今やすっかり中年を過ぎた小中学校からの友人たちと5、6人で行きました。予約の時に「寒いから、何か温かいもの」と相談したら「それならモツ鍋とおでん用意しておきます。後はつまみは適当に出しますよ」なんて具合でとても楽。ついでに「ニンニク苦手なので少なめで」というリクエストもあっさり受けてくれました。

袈裟丸家のモツ鍋。

袈裟丸家のモツ鍋。

かくして、寒い夜にあつあつのモツ鍋・おでん・ちゃんぽんを囲む宴会が始まりました。バラバラと集まるので、最初は来た順におでんとちょっとしたアテで始めます。ある程度揃ったところで、あつあつのモツ鍋を囲んでの本格的な宴会へ。旨い出汁に牛モツのいいとこを使ったモツ鍋を食いながら、合間にいい頃合いで博多の漬物やツマミ小皿が出てきます。身も心も温まり、舌も飽きない。皆、気分よく酒も進み、鎌倉の夜は更けていきます。

「さっき◎◎が歩いていたぞ(小学校の同級生)」
「そういえば、あいつ◯△に勤めてるよ。独身だったよな?」
「お、それなら、(対面の)◎◎ちゃんどう? 仕事固いしいいよ。」
「いやあ、タイプが違うかな」
「贅沢言うな。そうだ、面白いから◯◯呼ぼう。そっちも独身だからそっちでいいんじゃない」などと適当で無責任な地元の会話も弾みます。
ちょうど酔が回ってきたところで、ちゃんぽん。出汁が良くて、野菜たっぷり、喉越しも申し分なしです。これをあっさり平らげたところでお開き、次の店へと向かうのでした。

袈裟丸家のちゃんぽん。

袈裟丸家のちゃんぽん。

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