目 次

続・最後から二番目の恋 ロケ地とあじさい

人気ドラマ『続・最後から二番目の恋』ロケ地とあじさいを楽しむ

中井貴一&小泉今日子ダブル主演、鎌倉を舞台としたテレビドラマとして人気を博している『続・最後から二番目の恋』のロケ地にかけて鎌倉のあじさいを楽しもうという贅沢な企画。

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鎌倉のあじさい特集
見所

長谷寺(あじさい)(基本情報)、御霊神社(あじさい)(基本情報)、成就院(あじさい)(基本情報)、稲村ケ崎海浜公園(あじさい)/(基本情報)、導地蔵、極楽寺駅、長倉家、SAIRAM、カフェ坂の下、力餅家松原庵 鎌倉
順路

江ノ電「鎌倉駅」〜(江ノ電乗車)〜「長谷駅」〜長谷寺〜力餅家〜長倉家〜御霊神社〜SAIRAMもしくはカフェ 坂の下aka〜成就院〜導地蔵〜「極楽寺駅」〜(江ノ電乗車)〜「稲村ケ崎駅」〜稲村ケ崎海浜公園〜「稲村ケ崎駅」〜(江ノ電乗車)〜「由比ケ浜駅」〜松原庵 鎌倉
各見所間の距離と所要時間の目安
江ノ電「鎌倉駅」〜「長谷駅」:乗車6分
「長谷駅」〜長谷寺:350m/5分
長谷寺〜力餅家:380m/5分
力餅家〜御霊神社:120m/1分
御霊神社〜SAIRAMもしくはカフェ 坂の下:120m/1分
SAIRAMもしくはカフェ 坂の下〜成就院:300m/徒歩5分
成就院〜導地蔵:200m/3分
導地蔵〜極楽寺駅:50m/1分
江ノ電「極楽寺駅」〜「稲村ケ崎駅」:乗車4分/徒歩の場合9分(750m)
「稲村ケ崎駅」〜稲村ケ崎海浜公園:450m/6分
『最後から二番目の恋』と『続・最後から二番目の恋』のロケ地(地図つき)はこちら
『最後から二番目の恋』のロケ地(地図つき)はこちら
第1話第2話第3話第4話第5話第6話第7話第8話第9話第10話第11話スペシャル

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力餅家前、あじさいポスト。鎌倉の風物詩として情報誌の表紙を飾ることもあります。

力餅家前、あじさいポスト。鎌倉の風物詩として情報誌の表紙を飾ることもあります。

江ノ電「鎌倉駅」〜「長谷駅」

JR「鎌倉駅」に着いたら構内を歩いて直結する江ノ電「鎌倉駅」に向かいます。江ノ電の切符を買い、改札を抜けると空気が長閑に変わるのを感じます。右手には構内売店があり、エキナカというよりやはり売店と書きたい空気が鎌倉らしい良さだったのですが、新しい小洒落た建物に最近変わりました。残念。

何度か乗り降りするなら大人600円で一日乗降自由の「のりおりくん」を買うとお得です。見物に利用する午前8時〜午後7時の時間帯、江ノ電の運行は12分間隔。駅についたとき、少し立ち止まる余裕もありちょうどよいです。鎌倉駅の次は和田一族滅亡の地、和田塚駅、続いて高浜虚子も愛した由比ケ浜駅、次いで長谷駅に到着です。

「長谷駅」〜長谷寺

『最後から二番目の恋』の第5話、大人の遠足では、門前での記念撮影や展望台でのシーンなどがありました。

海のすぐ側にある長谷駅はあじさいが咲く初夏、爽やかさの残る潮風を感じます。江ノ電を降りて少し歩くと長谷観音前交差点につき、左手に入るとすぐ参道が始まります。長谷寺の参道は小気味良く、子供の頃とは多少変わったところもあるものの、いまでもどこか懐かしい感触を与えてくれます。初めて訪れる方もきっと、いつかどこかで感じた懐かしさを得られることと思います。

参道には明治末期から120年、鈴木家が営む生粋の鎌倉の旅館、對僊閣があります。現在の建物は関東大震災後の昭和2年に建てられたものです。大正末期〜昭和初期の風情をいまに伝える貴重な建物といえます。※詳細は旅館名をクリックしてください。

あじさいの季節、長谷寺はとても混み合います。何せ2,500株ものあじさいが斜面を埋め尽くし、由比ケ浜も同じ眼中に収められるとあって大変な賑わいです。鎌倉にゆかりの名がつけられたあじさいの新種も見ることができます。

長谷寺は小さな山をそのまま使って造られており、鎌倉の西方極楽浄土とでもいう雰囲気。境内には多くの見所がありますから、ゆっくりと巡ってみましょう。

長谷寺〜力餅家

長谷寺から力餅家はすぐです。長谷寺を出て参道を長谷観音交差点まで戻り、長谷駅方面に少し歩くと右手に近道がありますが、ドラマの雰囲気を味わうため、よく使われた方向から力餅家、御霊神社に向かいます。

長谷観音交差点を長谷駅方面に歩き、長谷駅を越えてさらにまっすぐいきます。突き当たりを右に進むと、右手に力餅家がみえてきます。力餅家は江戸時代から300年も続く御霊神社門前の老舗。つきたての餅にこしあんを乗せた力餅はいつ食べても美味しく、変わらぬ継続の逞しさを感じます。

朝方店の前を通ると、餅米をつく香りが漂っています。何も添加物のない朝ついた餅は抜群に美味しいのですが、同時に日持ちせずその日に食べるのが基本。本当はこれを食べていただきたいのですが、もしお土産等にて日持ちが必要な場合には牛皮のものも販売されています。

力餅家さんの前にある円柱の昔ながらのポストは、大きなあじさいに包まれるあじさいポストとして街の風物詩になっています。

力餅家〜長倉家〜御霊神社

力餅家から御霊神社はすぐです。力餅家は御霊神社門前の店ですし、「力餅」の由来は御霊神社にある鎌倉景正が懐に入れていたという懐石です。景正の人知を超えた力を象徴するものといわれています。御霊神社のあじさいは江ノ電の線路に沿って植えられており、あじさいをかすめて走る江ノ電の風情が見所です。

御霊神社門前の江ノ電線路の手前左手に『最後から二番目の恋』『続・最後から二番目の恋』において長倉家/カフェナガクラとなった場所があります。一般の民家ですから、道路からみるだけですが、ドラマそのものの雰囲気です。

御霊神社がこの地にできたのは平安時代後期のこと。源頼朝から遡ること3代、武神と恐れられた源義家に従って奥州の後三年の役を戦った鎌倉権五郎景政を祀っています。鎌倉氏は湘南地域を拓いた一族としてこの地を治め、景政は武士の鏡といわれた人物です。なお、この景政の子孫に源頼朝の鎌倉創成に活躍した梶原景時がいます。

あじさいは日本原産であり、鎌倉や三浦半島、房総半島の海沿いに自生していたもの。平安後期を生きた鎌倉景政もまた、今日の我々と同じようにあじさいを眺めたことでしょう。

御霊神社の社務所前には、「かながわの名木100選」「鎌倉市天然記念物」に指定された椨(タブノキ)があります。頭上を冠のように覆う古木の迫力に気圧されるようです。樹高は20m、幹周り4m、樹齢は約350年。

御霊神社〜SAIRAMもしくはカフェ 坂の下、由比ケ浜海岸

次は少し休憩です。候補はすぐ近くの古民家カフェとレストランの2件。『続・最後から二番目の恋』の第2話と第4話に登場したSAIRAMと、このドラマのモデルといわれるカフェ坂の下です。※SARAMの詳しい登場シーンはこちら→第2話第4話

SAIRAMは、築70年の古民家を活用したビーガン(上位のベジタリアン)レストランであり、海の家といえるほど海岸に近い絶好のロケーションです。詳しくは店名をクリックしたいただければ詳細ページが表示されます。

また、SAIRAMの前にある由比ケ浜海岸の西端、坂ノ下あたりは『最後から二番目の恋』『続・最後から二番目の恋』ともに頻繁に登場する海岸です。SAIRAMとなりのローソンも出てきました。少し海岸に出て散歩してみるのもよいと思います。

さらに、海岸線を稲村ケ崎方面に少し歩くと右手には前作において飯島直子さんがアルバイトをしていたヴィーナスカフェがあります。すぐ近くに似たようなお店がありますが、そこではなく、その先、市民プールのところです。

SAIRAMもしくはカフェ 坂の下〜成就院

一端、力餅家の前まで戻り、左手の極楽寺坂を上ります。すぐに「極楽寺坂切通し」の石碑が見えてきます。かつて東海道をきて鎌倉に入る主要道路であり、新田義貞の鎌倉攻めでは激戦が繰り広げられました。

石碑が見えたらすぐ左手、極楽寺坂に沿って上る道がありますから、ここを進むんでください。これが成就院、あじさいの参道です。般若心経の文字数と同じ262株のあじさいが咲きます。成就院のあじさいの参道は『男はつらいよ』第29作『 寅次郎あじさいの恋』の名場面の舞台ともなりました。

「鎌倉のあじさい寺で日曜の午後1時、待っています」いしだあゆみからこんな付け文を届けられた寅次郎は喜びつつも、その本気に、甥の満男を連れ出します。坂ノ下から成就院のあじさいの参道を登ってくる寅次郎、上で待ついしだあゆみ。寅次郎をみつけた時の喜びの笑顔は忘れられません。

階段を上りきると眼下に由比ケ浜を見下ろす絶好のロケーションとなり、ここからの光景は『続・最後から二番目の恋』の差し込み風景画像として使われています。

成就院〜導地蔵〜極楽寺駅

成就院への参拝を終えたら、登って来たあじさいの参道とは反対の階段を降り、極楽寺坂を登ります。すぐに極楽寺と極楽寺駅が見えてきます。坂を上りきったあたりに橋がありますが、これを越えてすぐの右手に『最後から二番目の恋』のエンディングに使われた導地蔵があります。

関東の駅百選に選ばれた江ノ電「極楽寺駅」は、極楽寺山門のすぐそば、緑に囲まれ、木造の雰囲気ある駅舎がいかにも鎌倉らしい風情を感じさせます。1日の平均乗降客数は373人(2011年)です。勝野洋が主演して大ヒットとなった1976年『俺たちの朝』の舞台としても名を馳せました。

江ノ電にのって極楽寺駅〜稲村ケ崎駅

『最後から二番目の恋』『続・最後から二番目の恋』いずれにもよく登場した極楽寺駅ホームをみつつ、稲村ケ崎駅まで4分ほど江ノ電に乗ります。途中、進行方向左手に『最後〜』の第4話でしたか、小泉今日子が恋人になった坂口憲二が他の女と歩いているのを電車からみるシーンがあります。極楽寺駅を出てすぐです。

稲村ケ崎駅〜稲村ケ崎海浜公園

稲村ケ崎海浜公園は、鎌倉幕府を滅ぼした新田義貞による伝説の稲村越えの舞台となった場所です。『続・〜』の第6話で浅野和之(水谷広行)がふざけて(飛行機のまね?)いたところであり、第7話では中井貴一(長倉和平)と柴田理恵(伊佐山市長)が部下を連れて散歩していました。また、前作である『最後から二番目の恋』でも、中井貴一と佐津川愛美(大橋さん)が休日を過ごしていた場所でもあります。その時は江ノ島を巡り、ここに辿り着いていました。

稲村ケ崎駅を降りたら線路沿いを少し戻り、肉の稲村亭がみえてきますから戻る感じで右に曲がります。次は左の道へ。橋を渡ったら十字路を右に進むと歩きながら感じていた海が眼前に広がり、国道134に出ます。正面には公園がみえています。

信号を渡り海浜公園に入ったらまずは右手の海に目を向けてください。近くに江の島、天気に恵まれれば江の島越しに富士を望むことができます。入ってすぐの平場にも数本のあじさいがありますが、メインは階段を登った先にあります。

階段の道々に咲くあじさいをみながら登ると展望台につき、左手の豊かなあじさいがすぐわかります。展望台は階段を登って右手にありますから見逃すことはありませんが、左手の空き地のような場所にも見事なガクアジサイがあります。

由比ケ浜に戻って蕎麦で締める、松原庵 鎌倉

最後は、SAIRAM、カフェ 坂の下に続きこれまた最近流行の古民家レストラン「松原庵 鎌倉」で締めてはどうでしょうか。由比ケ浜の海岸近くの古民家を利用した蕎麦屋です。詳しくは店名をクリックしてください。詳細ページがあります。

SAIRAMはビーガンレストラン(詳しくは店名をクリック)、カフェ 坂の下はパンケーキがうりの喫茶店ですが、こちら松原庵は基本的に蕎麦屋。由比ケ浜の古民家を小ぎれいに直し、板張りのオープンデッキを喫茶スペースにするあたりがいかにも今風。東京にあるお店の鎌倉店ということだそうです。『最後から二番目の恋』では、第8話、恋人になった坂口憲二と小泉今日子がオープンカフェのような場所でお茶していたシーンがここです。

基本のせいろ(860円)は、更科がかった上品な色合い。東京室町の砂場ほどではありませんが、軽く、喉ごしもよいです。他に天せいろは1,720円、ケヤキ特製ぶかっけそば(1,340円)は、生ぶし、天かす、三つ葉、塩こぶが入った冷たいかけそばです。つゆの味がきついように思いましたが、野三つ葉が使われているあたりは洒落た感じがしました。お酒のアテや甘味なども充実しています。全体にそこそこいいお値段ですが、綺麗な料理ですしロケーション費用込みということでよいでしょう。

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