試し切り石
目 次
試し切り石
ためしぎりいし
山梨県道志村の源頼朝伝説
源頼朝が持っていた名刀で試し切りしたという石。真っ二つに割れています。
エリアその他
住 所山梨県南都留郡道志村
武芸を重んじた源頼朝らしい史跡
山梨県最東端の道志村には源頼朝の史跡が多く残されています。源頼朝は建久4年(1193年)5月8日〜6月7日、富士野で大規模な巻狩りを行いました。道志村では、源頼朝が富士の巻狩りの帰路、道志村に立ち寄ったと伝わっており、いくつかの史跡が点在しています。
「試し切り石」もその一つです。国道413号線(道志みち)から鳥屋(とや)の沢に向かいます。道志みちからは「とやの沢オートキャンプ場」の看板を目印にすると良いでしょう。「試し切り石」、「兜岩」は同キャンプ場の奥にあります。
道志みちから山に入り、「とやの沢オートキャンプ場」を過ぎて鳥屋の沢林道を進みます。川が流れ、木々に囲まれ、惚れ惚れするような苔がみられる美しい道です。途中には源頼朝が兜を置いて休んだという「兜岩」があり、そこから15分ほど歩くと「試し切り石」があります。「兜岩」から少し進んだあたりから未舗装になります。
もう一つ、「頼朝の剛弓」史跡のある矢野山(やのうさん)の登山道を歩き、矢頭山遊歩道からとやの沢林道に戻る道があります。詳しくは地図をご覧ください。
頼朝伝説「試し切り石」の立て札があり、小川には橋が掛けられています。石はかなり大きく真っ二つに割れています。源頼朝が所持していた名刀を研ぎ澄まし、近くにあった石を切りつけたところ、真っ二つに切り裂かれたといいます。「鬼武者」という幼名を持ち、暴れる鹿の角をつかんで押さえつけたという源頼朝らしい史跡です。現代よりも人の感覚が鋭かった中世、並み居る強面の武士の棟梁たちを従えた頼朝の凄まじい迫力が伝わってくるようです。
道志村なので、野営余談
道志村といえば、人口380万人を抱える横浜市の水を担う、豊かな水の郷。そして日本一キャンプ場が豊富な村でもあります。自分も野営や車中泊をしながら、気ままな史跡取材をしています。余談にはなってしまいますが、おすすめの道具を一つ紹介します。
〈ベルモント/チタンスタッキングクッカー650FC〉4,800円
新潟県三条市に本社があるベルモントさんのチタンクッカー。外径131mm、深さ74mm、容量650mlの鍋に外径123mm、深さ40mmのフッ素加工されたフライパンがセットになっています。1人用にちょうどよいサイズで、何と言っても軽いです。重さわずか156g。
チタン製品のファンで、湯呑(マグ)やシェラカップなど特に口につけるものはチタンにしています。軽く、錆びず、匂いがつかない。日本酒を呑んだ後でも、水で流して拭けば匂いがきれいにとれ、水が美味しく飲めます。ステンレスだと匂いが残ってしまいます。
米を炊いたり、鍋をしたり、味噌汁やスープを作ったり、このクッカーで全部できてしまいます。チタンはアルミに比べて熱伝導が悪いため、米が上手く炊けないといわれていて心配しましたが、普通に美味しく炊けました。
フライパンはフッ素加工されていて焦げずに肉や卵が焼けます。外で洗剤は使いたくないですから、簡単に汚れの落ちるフッ素加工はありがたいです。また、シェラカップと同じくらいの大きさなので、このクッカーを買ってからシェラカップを持っていくこともなくなり、荷物が減りました。
このクッカーの中に岩谷のジュニアコンパクトバーナーを収め、420mlのチタンマグを持っていけば、料理もお茶も全部できてしまいます。もちろん直火にもかけられますから、焚き火や炭火を使う時にも使います。