犬懸橋
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犬懸橋
(いぬかけばし)
静けさ漂う風情ある場所
かつて犬懸上杉家の屋敷がこの橋の奥にありました。山へとゆるやかに蛇行する川と道の景観にとても静かな趣があり、鎌倉らしさを感じられます。杉本寺、田楽辻子の道、報国寺と周辺には見所が多くあります。
エリア北東
住 所鎌倉市浄明寺、杉本寺のそば
神奈川県鎌倉市
杉本寺の近くにある滑川にかかる橋です。扇谷、山内の両上杉家とともに勢いをもっていた犬懸上杉家の屋敷がこの橋の奥にあったため、犬懸橋と名付けられました。犬懸上杉家は上杉禅秀が1416年、足利持氏との対立から上杉禅秀の乱を起こし没落してしまいます。
現在の橋自体はコンクリートのどうでもよい橋ですが、きっと鎌倉~室町時代にも橋はあったでしょうから、それを考えつつ周囲のとても静かできれいに見通しのよい景観を楽しめば趣ある場所になります。
十二所方面から流れてきた滑川は犬懸橋のところで蛇行し、蛇行点で川幅が広がるためにできた陸地と川の見栄えがきれいです。そして川は田楽辻子の道方面へと流れていきます。この方面の景色は特に落ち着きます。滑川にそって石垣と道が右にゆるやかに蛇行し、川の右手からは樹木が覆い被さってきます。報国寺方面には川沿いに遊歩道が整備され、滑川を泳ぐ鯉を見ながらゆったり歩くことができます。
滑川にはいつの頃からか鯉がたくさんいます。何カ所か川に降りられるところがあり、子供の頃はよく川に降りて友達と遊んだものです。鯉を釣ろうとしたり、ふざけすぎて川に落ちたことも一度や二度ではありません。鎌倉の滑川近辺で育った方ならきっと同じ経験をされていることと思います。