8つ以上の出入口
天園ハイキングコースは、名越切通しと並んで多くの出入口を持つ範囲の広い散策道です。よく案内される瑞泉寺口から建長寺口までは約1時間50分のルートです。地図を見ていただければ一目瞭然ですが、瑞泉寺口、獅子舞口、覚園寺口、明月院口、建長寺口、今泉台口、半僧坊下口、横浜自然観察の森口などよく知られたものだけでも計8つの口を持っています。さらには十二所、明王院付近にも出入口があります。ここでは主要な4つを取り上げています。
獅子舞口~建長寺口ルート
鎌倉見物とあわせるルートとなると、瑞泉寺口、獅子舞口、覚園寺口、建長寺口、明月院口でしょう。この原稿を書いているのは9月ですから野趣溢れる紅葉を考えて今回は、獅子舞口~建長寺口ルートを中心に紹介します。
鎌倉駅から獅子舞口に向かうのは徒歩もしくはバスでしょう。人数が多ければタクシーという手もあります。バスの場合は東口から京急バス「大塔宮行」(鎌20・4番)に乗り、終点「大塔宮」にて下車します(地元では鎌倉宮のことを大塔宮と呼びます)。
鎌倉宮を正面に見て右折、少し歩いて道なりに左に進みます。鎌倉宮の右側を瑞泉寺方面へと真っすぐに歩くと左手にテニスコートが見えてきます。その少し先に通玄橋があり橋を渡っていくと瑞泉寺に至りますが、獅子舞口は通玄橋の手前を左に曲がります。永福寺後を左にみつつ二階堂川に沿って上って行けば獅子舞口に到着します。
獅子舞を登るルートは二階堂川の源流となっている沢がとてもきれいです。朝比奈切通しもそうですが、沢の流れる古道はとても清々しく爽やかです。鬱蒼と樹々の生い茂る山道は森の魅力に溢れています。その分道は若干滑りやすく、随所に細くなりますので注意してください。
獅子舞の山道を堪能しながら登りきると比較的整備された山道に出ます。ここから先は要所に道標が立っていますので、それに沿って建長寺を目指してください。少し進み横浜方面との分れ道を建長寺方面へと進むと休憩所が2軒あります。
ここから鎌倉最高地点の大平山(海抜159.2m)まではコンクリートの舗装道路やゴルフクラブなどがあり、あまり魅力的な道ではありませんが、大平山を過ぎたあたりから古道らしい道へと変わります。
鷲峰山を越えてしばらくいくと左手が覚園寺口であることを案内する道標があります。ここから建長寺まで約2kmです。少し寄り道して百八やぐら群を参拝しましょう。覚園寺へとほんの数十m歩くと左手に最大7段にも渡り180ともいわれるやぐらが見えてきます。山中であることもあいまって、とても凄みのあるやぐらです。思わず手を合わさずにはいられません。
先程の道標に戻って建長寺を目指します。途中には十王岩や朱だるきやぐらなどがあり、建長寺口からは今泉台方面へもいくことができます。建長寺に参拝する方は建長寺口を入りましょう。建長寺を参拝すると都度拝観料がかかりますから、参拝されないのであれば今泉台方面に右折して明月院近くに降りれば、北鎌倉にも近くなりおすすめです。
なるべく迷わないように写真を多数掲載しましたので参考になれば幸いです。
天園ハイキングコース地図
獅子舞口〜建長寺口フォトギャラリー
〔地図①〕バス停「大塔宮」を降りて鎌倉宮(大塔宮)を通り過ぎてT字路を左折すると、この道。鎌倉宮の杜が張り出してとてもきれいです(写真は進行方向と反対)。
〔地図②〕瑞泉寺と獅子舞・永福寺跡方面を分ける三叉路にある通玄橋。橋の手前を左手に進むと獅子舞口です。橋を越えて瑞泉寺へと真っすぐ進めば瑞泉寺口です。
〔地図③〕獅子舞口付近。通玄橋手前を左折し川沿いに進むと徐々にハイキングコースらしくなってきます。
〔地図④〕いよいよ山道に入ります。
〔地図⑤〕山道に入ると空気もぐっと清々しくなります。
〔地図⑤〕切られた岩肌ときれいな水。春夏など暖かい季節は沢の水で手と顔を洗うと大変気持ち良いです。
8月中旬でも楽しめるヤマアジサイ。
〔地図⑥〕どんどんと山を登って行きます。
人の手によって切られたであろう岩肌。独特の雰囲気です。
〔地図⑥〕秋には紅葉が地を覆います。
〔地図⑦〕野趣溢れる獅子舞の紅葉。寒さを忘れて佇みます。
〔地図⑧〕獅子舞を登りきったところ。道は3つ「獅子舞」、「瑞泉寺」、「建長寺」にわかれます。ここらで小休止。
〔地図⑨〕獅子舞を登りきったところから建長寺方面に少し歩くと、道は二手にわかれます。右は金沢八景方面。横浜自然観察の森にいくことができます。
〔地図⑩〕天園休憩所付近からの眺望。由比ケ浜や稲村ケ崎が見えます。
二つある休憩所のうち、下手の品書き。ビール300円、日本酒300円、缶チューハイ300円、うどん入りおでん500円、あまざけ400円、冷やしトマト400円、冷やっこ400円など。季節によっては朝摘みのみょうがなどもあります。
〔地図⑩〕上手の休憩所、天園峠の茶屋。ジュース150円、缶ビール350円など。一品購入すれば休憩できます。
天園峠の茶屋の前にある「横浜市内最高地点」の看板。
茶屋から大平山に至る道は舗装されており、右手にはゴルフ場が広がっています。
正面の岩肌を登ると大平山の頂上です。
登ったところに手書きの看板。大平山(海抜159.2m)鎌倉市最高地点とあります。
〔地図⑪〕鎌倉市最高地点からの眺望。左手の白い建物はゴルフ場のクラブハウスです。自然のままならもっと素晴らしい景色と環境だったでしょう。
〔地図⑫〕大平山頂上を過ぎるとすぐ古道の風情が戻ってきます。
〔地図⑬〕岩を削った階段。
〔地図⑭〕左側が崖になっています。
〔地図⑭〕コース中最も迫力のある切通し。
〔地図⑭〕道に張り出した巨石。ネジのように削られているのは何か気になります。
〔地図⑮〕覚園寺方面へと分かれる道標。ここから建長寺までは約2kmです。覚園寺までは約1.2km、瑞泉寺までは約3.1km。
〔地図⑯〕百八やぐら群。山を囲むようにやぐらが掘られ、最大7段にもなります。鬼気迫る霊場です。
〔地図⑮〕巨石の上を歩き蛇行する細い道。
〔地図⑰〕ここにもやぐらが。中には花が手向けられていました。
〔地図⑰〕こんな山の上に薬師如来様の石像。
〔地図⑰〕「第八十八番 本尊薬師如来 讃岐国大窪寺」と刻まれています。
〔地図⑰〕下の台座には「鷲峰山」の文字。
〔地図⑰〕古い道標。鎌倉が昔から巡礼地であり観光地であったことがわかります。
〔地図⑱〕神奈川景勝50選「鎌倉十王岩の展望」。
〔地図⑱〕岩には仏像が掘られています。
〔地図⑱〕十王岩からの展望。ここがちょうど鶴岡八幡宮の真後ろあたりですから、若宮大路、由比ケ浜を一望できます。
〔地図⑱〕まさに鎌倉の中心を一望です。
〔地図⑲〕建長寺口。これより先建長寺境内につき拝観料が必要との立札。
〔地図⑲〕ここにも展望台。
瑞泉寺口〜獅子舞口からの合流地点(地図⑧)
〔地図20〕天園ハイキングコース瑞泉寺口。ここを右に曲がります。まっすぐいくと瑞泉寺です。
〔地図20〕天園ハイキングコース瑞泉寺口。
〔地図20〕天園ハイキングコース瑞泉寺口。
〔地図20〕天園ハイキングコース瑞泉寺口。ここから天園までは約1.6km、覚園寺までは約4km、建長寺(半僧坊)までは約3.8kmです。
〔地図20〕天園ハイキングコース瑞泉寺口。入口を入ると階段があります。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。瑞泉寺口から入って階段を上がるとすぐに古道の雰囲気です。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。瑞泉寺口から300m程進むと看板がみえてきます。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。左手に瑞泉寺と大平山がみえます。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。瑞泉寺を見下ろしながら進みます。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。大平山のあたりに鎌倉カントリーのクラブハウスがみえます。近代建築は興ざめです。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。瑞泉寺口から400mきたところです。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。瑞泉寺口から400mきたところです。ここで天園方面と明王院方面に分岐します。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。瑞泉寺口から400mきたところです。ここで天園方面と明王院方面に分岐します。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。天園、明王院分岐をすぎたところ。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。瑞泉寺口から500m程きたところにやぐらがいくつかあります。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。瑞泉寺口から500m程きたところにやぐらがいくつかあります。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。瑞泉寺口から500m程きたところにやぐらがいくつかあります。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。やぐらの壁面。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。やぐらの壁面。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。
〔地図22〕天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。富士山がみえます。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。またやぐらがみえてきました。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。またやぐらがみえてきました。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。またやぐらがみえてきました。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。江戸時代の道標があります。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。道標には文政12年(1829年)とあります。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。またやぐらがあります。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間のやぐら。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。夢窓国師の草創で五山文学発祥の地となった瑞泉寺の偏界一覧亭がみえます。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間にある大亀石。みえているのは亀の頭部分。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間にある大亀石。側面はまさに亀のようです。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。急な上りになります。この後、貝吹き地藏があります。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。急な上りになります。この後、貝吹き地藏があります。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。きれいなキジバトに何度もあいました。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。貝吹き地藏のある平場。
〔地図23〕天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間にある貝吹き地藏。1333年鎌倉陥落、東勝寺にて自害した北条高時の首を守りながら敗走する北条の部下たちを守るため貝を吹き鳴らしたという伝説のお地蔵様。
〔地図23〕天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間にある貝吹き地藏。1333年鎌倉陥落、東勝寺にて自害した北条高時の首を守りながら敗走する北条の部下たちを守るため貝を吹き鳴らしたという伝説のお地蔵様。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。貝吹き地藏の近くにも真新しい石仏が置かれていました。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。鎌倉らしい切通し。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。鎌倉らしい切通し。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。貝吹き地藏を越えるとすぐ案内板があります。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。貝吹き地蔵を越えると瑞泉寺口から約1.1kmほど進んでいます。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間、このあたりは大木が多いです。圧倒的な迫力。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。大木をみながら歩みます。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。大木を見上げます。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。瑞泉寺口から2.7kmほどきたところです。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。瑞泉寺口から2.7kmほどきたところです。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。再び急な登りです。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。登りきると空が開いてきます。
天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。獅子舞方面との分岐点がみえてきました。
〔地図8〕天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。獅子舞方面との分岐点。
〔地図8〕天園ハイキングコース瑞泉寺〜獅子舞上合流地点間。獅子舞方面との分岐点。