向福寺
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向福寺
(こうふくじ)
材木座の近くにのどかに建つ、一向宗(時宗)の寺院
踊り念仏の一派、一向宗(現・時宗)のお寺さんです。海岸に近いカラッとした空気とほのぼのとした雰囲気が参拝者を心地よい気持ちにさせてくれます。可愛らしいお守りや一刀彫の手のひらに入る御地蔵様なんかもあります。
エリア由比ガ浜・材木座
住所鎌倉市材木座3-15-13
宗 派時宗(一向宗)
本 尊阿弥陀三尊像
創 建1282年
開 山一向俊聖上人
札 所鎌倉三十三観音札所第15番
珍しい時宗(一向宗)のお寺さんです。海が近い材木座の水道路周辺から光明寺にいたる道は静かでのどかですから、散策にはもってこいです。この道にあるお寺の中でも、この向福寺は角の立った雰囲気がなくアットホームな感じのするお寺さんなのでのどかさ一番です。オリジナルの石を使ったストラップや一刀彫の地蔵菩薩はとても可愛らしいので、お土産におすすめです。
一向宗は鎌倉時代に一向俊聖(いっこうしゅんしょう)上人が興した宗派で、各地を遊行し踊り念仏をしていました。時宗は藤沢の遊行寺を総本山とする一遍上人が興した踊り念仏の宗派であり、元々、一向宗と時宗はまったく違う宗派だったのですが、江戸時代、強制的に時宗に統合されました。また、戦国時代に織田信長と対立した浄土真宗本願寺に代表される一向宗とはこれもまたまったく違ったものです。
一向宗を興した一向俊聖上人は、筑後に生まれ鎌倉で修行した後、各地を遊行し、踊り念仏、天道念佛を修めました。西御門の来迎寺や北鎌倉の光照寺も一向俊聖上人が開いたと言われています。