蓮(ハス)
インド原産の蓮(ハス)は、仏の智慧や慈悲の象徴とされています。如来像の台座には蓮華がかたどられ蓮華座といわれます。極楽浄土に往生
し蓮の花の上に生まれ変わって身を託すという思想から、一蓮托生の語源ともなっています。
鎌倉では鶴岡八幡宮の源平池と光明寺が有名です。特に光明寺の蓮は、古代蓮といわれる二千年前の蓮です。
1951年(昭和26年)、植物学者として蓮の権威だった大賀一郎博士は、千葉県千葉市検見川にある縄文時代の落合遺跡から3粒の蓮の実を発掘します。鑑定の結果この蓮は二千年前の弥生時代以前のものであることがわかりました。
大賀博士はこの3粒の蓮の実を持ち帰り発芽を試みます。2粒は失敗したものの残りの1粒は発掘の翌1952年(昭和27年)見事に大輪の花を咲かせます。このニュースは世界中を駆け巡り米国ライフ誌は「世界最古の花 生命の復活」と伝えています。