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〈紅葉〉鎌倉 紅葉見物 2014 長谷
紅葉、江ノ電、秋の海
海と紅葉を近くに楽しめるのも鎌倉の醍醐味の一つ。せっかくですから江ノ電を組み合わせて味わってみます。これには海と紅葉が最も近く、江ノ電を利用する長谷が最適です。紅葉と秋の海、鎌倉らしい秋の一日としておすすめしたいルートガイドです。
- 紅葉の見所
- 長谷寺/長谷寺の紅葉、光則寺、高徳院(大仏)
- 道々の名所・寄道処
- 對僊閣、御霊神社、収玄寺、御嶽神社、ベルグフェルド
- ルート
- 江ノ電鎌倉駅~(江ノ電)〜江ノ電長谷駅〜長谷寺〜光則寺〜高徳院(大仏)〜海
- 主な見所間の距離と所要時間(徒歩/グーグルマップによる)
- 江ノ電鎌倉駅〜江ノ電長谷駅:乗車5分
江ノ電長谷駅~長谷寺:350m/5分
長谷寺~光則寺:350m/5分
光則寺〜高徳院(大仏):550km/7分
高徳院(大仏)〜海:800km/11分
※名称をクリックすると詳細情報が表示されます。
※名称をクリックすると詳細情報が表示されます。
〒248-0016 神奈川県鎌倉市長谷4−2−28 鎌倉大仏殿高徳院
〒248-0016 神奈川県鎌倉市長谷3丁目9−7 光則寺
〒248-0016 神奈川県鎌倉市長谷3−11−2 長谷寺
江ノ電鎌倉駅〜江ノ電長谷駅
江ノ電鎌倉駅から長谷へまでは乗車5分、電車は12分間隔でやってきます。ちなみに徒歩の場合は約1.8kmです(所要時間は約23分)。「鎌倉駅から江ノ電に乗り長谷へ」というのは昔ながらの古都観光を感じる雰囲気ある響きです。これは運次第ですが、昭和30年代前半と昭和43年から走る丸いライトの300系という車両(305+355)に乗車できれば最高です。
江ノ電長谷駅~長谷寺
長谷寺参道
江ノ電長谷駅から長谷寺への道は鎌倉を代表する観光ルートですからある程度は混み合います。長谷駅前の道を進み、長谷観音前の交差点を左に入るとふわっと参道の雰囲気が立ち込めます。参道には飲食店や土産物店、旅館などが建ち並びます。うなぎの浅羽屋さんは明治から店を続けられていて、少し前まで二ノ鳥居前にもお店があり、確かご兄弟で切り盛りされていたはずです。高欄や持送り板が印象的な参道左手にある旅館 對僊閣さんは明治から続き、戦前の鎌倉における和風旅館の姿を知る貴重な建物です。その昔は大仏の近くと長谷参道に2つの旅館を経営していましたが、関東大震災のため倒壊、その後長谷参道の方のみ再建されました。創業当初から現在に至るまで代々鈴木家により営業されています。
長谷寺と紅葉
小さな山の斜面を巧みに使って立体的に構成された境内は、樹々の手入れもとても行き届き、さながら鎌倉の西方浄土といった風情です。一年を通して花木がいきいきとしている長谷寺において、個人的にもっとも浄土を感じるのが紅葉の季節です。昼間はもちろん、毎年11月下旬から12月9日頃に行われるライトアップは、一度はみておいて損のない景色です。
ライトアップをみる場合は、午後3時くらいにゆっくり長谷に入り光則寺、大仏の紅葉を参拝し、まだ明るいうちに長谷寺の境内を巡っておき、ライトアップをみてから長谷寺を後にし、最後に夜の海を少し歩くというのが良いのではないかと思います。筆者の場合、缶ビールかカップ酒、もしくはポケットウイスキーをお供に、あまり遅くない時間に、秋の夜の海を散歩するのはわりと好きです。
長谷寺~光則寺
長谷寺を出たら参道の途中を左に曲がり、一本隣りの道を上がっていけば光則寺がみえてきます。
光則寺は梅、桜、あじさい、藤、紅葉はもとより四季を通じて多くの花が咲き、樹齢200年の海棠(カイドウ)が名高い寺院です。長谷寺は山の側面、中腹を使っているため比較的明るく晴れ晴れと魅力的なのに対して光則寺は谷戸にあり森々とした風情が楽しめます。
光則寺は日蓮が『立正安国論』を提出し、日蓮六老僧の一人である日朗が伊豆法難の際に閉じ込められた土牢がいまも残る日蓮宗の由緒ある寺院です。詳しくは光則寺の頁を御覧ください。
光則寺〜高徳院(大仏)
光則寺参拝を終えたら、山門を抜けて緩やかに下る参道を歩いて賑やかな県道32号に戻ります。左手に進みしばらく歩くと右手に高徳院(大仏)がみえてきます。紅葉は大仏と一緒にみることができますから、とても充実感があります。子供の頃から地元の顔として親しんできた国宝 鎌倉大仏。小中高、そして社会人となり40歳を過ぎたいままで、その時々に違った何かを感じさせてくれます。そして、家は真宗なので思わず「南無阿弥陀仏」と念仏を唱えてしまいます。
高徳院(大仏)〜海
高徳院参拝の後は鎌倉の裏道を抜けて海へ。往路は長谷寺や高徳院(大仏)の賑やかな参道を歩きましたから、長谷駅まで戻り海へと向かうここでは、静かな裏道をご案内します。
鎌倉の裏道
高徳院の山門を抜けたらしばらくきた道を戻り、最初に左に入る道をいきます。鈴木家食堂の少し先です。突き当り右の細い路地に入ってあとは道なりに進むと長谷小路のコロッケ屋さんのあたりに出ます。この細い路地、大仏参道の混みあう上に狭い歩道を避けるため子供の頃からよく通る道です。昔はただの路地でしたが、最近はなんだか洒落た喫茶店や食堂ができています。
大通りに出たら向かい側に渡って、「カフェ ベルグフェルド」の左脇の道をゆきます。遠くに江ノ電の踏切がみえるとても長閑な道です。江ノ電の踏切を越えると道は二つにわかれますが、どちらを選んでも海へと出られますから気分次第で選んでください。
「カフェ ベルグフェルド」
ちなみにこのベルグフェルドは、中井貴一と小泉今日子が出ていたテレビドラマ「最後から二番目の恋」に登場し、流行のお店のように映っていましたが、元々は雪ノ下にあるドイツパンと菓子の店「ベルグフェルド」であり、このパンが絶品です。味が濃くてコクの強いパンではなく、添加物の匂いはなく、麦の香りとパンの食感を満喫できます。筆者が子供の頃に開店したと記憶しているので、おそらく35年くらい前でしょう。美味しいパンが食べられる長谷の「カフェ ベルグフェルド」は一服するにはおすすめです。
秋の海
紅葉をみた後、その足で少し歩いて秋の海をみる。いかにも鎌倉らしい秋の一日といえるでしょう。長谷駅あたりから歩いて出られる海は由比ヶ浜の西端あたり、坂ノ下地区です。このあたりで国道134は稲村ヶ崎に向かって急に曲がっていきます。ちょうどその曲がり角あたりにコンビニがありますから、御用の方はご利用ください。浜は漁師が小屋を建てたりして占拠していますが、それはそれで一つの景色となっています。
帰路
海をみた後は長谷駅に戻って帰路につくか、もう少し歩くか。海岸をそぞろ歩くなら東(海を正面にみて左)へ。海をみながら国道沿いを歩くなら西へ。国道沿いを西に歩くと新田義貞の鎌倉攻めで伝説となった稲村越えの舞台、稲村ヶ崎があり海浜公園となっています。