鎌倉、御成通り沿いに佇む旧安保小児科医院は、大正末期～昭和初期の雰囲気が味わえる洋館。三方に設けられた切妻屋根とハーフティンバーの妻壁が印象的です。

大正末期～昭和初期に建てられ、平成７年まで医院として使用されていました。創建当時の状態がよく残されており、現在は建物の待合室と診察室が一般公開されています。

前面が格子窓の診察室は内装、照明器具だけでなく当時の医療器具なども残されており、まさに昭和初期にタイムスリップできる空間です。天井にある兎や鶏をかたどった愛らしい飾りは、きっと子供たちを和ませるためだったのでしょう。

鎌倉裏駅から御成通りを少し進むと右側に特徴的な切妻屋根が見えてきます。

切妻屋根。

雰囲気抜群の格子窓が印象的な診察室。医療器具や机など当時のまま残されています。

高貴な華族が多額の費用を掛けて建てた豪華壮麗な邸宅ではなく、鎌倉市民の日常に欠かせない御成通りの普通のお医者さん。こういう建物が史跡となるところに鎌倉の奥深さを感じます。

往時の診察写真、子供からの手紙。

新しいものはどうしてこうなれないのかなと思ってしまいます。

格子窓というのは絵のようです。

診察台。

懐かしい体重計。

愛用のバッグも残されています。いまにも動き出しそうです。

待合室には子供たちのための装飾。

ランプの付根にも子供たちのために野菜の装飾。

こちらは鶴。