目 次
〈桜〉鎌倉 桜見物 大町~材木座
暖かな春の鎌倉、桜と海
鎌倉駅から小町、大町を抜けて材木座の名所を巡ります。桜の見所は本覚寺、安国論寺、長勝寺、光明寺です。どれも美しい桜ですが、メインは潮風、古刹、桜と鎌倉の魅力が揃った光明寺。最後は春の海でしめます。
- 見所
- 本覚寺(桜)、本覚寺(基本情報)、安国論寺(桜)、安国論寺(基本情報)、長勝寺(桜)、長勝寺(基本情報)、光明寺(桜)、光明寺(基本情報)、材木座海岸、和賀江嶋
- 道々の名所/寄り道処
- 島森書店、大巧寺、夷堂橋、常栄寺(ぼたもち寺)、八雲神社(大町)、上行寺、安養院、化生窟と御硯水、辻の薬師、乱橋、啓運寺、妙長寺、九品寺
- 順路(移動距離約3km)
- 鎌倉駅~本覚寺~安国論寺~長勝寺~光明寺~材木座海岸
- 各見所間の距離と所要時間の目安
- 鎌倉駅~本覚寺:280m/3分
本覚寺~安国論寺:1km/13分
安国論寺~長勝寺:450m/5分
長勝寺~光明寺:1.2km/14分
光明寺~鎌倉駅:1.9km/24分
光則寺~長谷寺:300m/4分 - バス路線図と時刻表
- 京急バス路線図 http://www.keikyu-bus.co.jp/img/line/map/kamakura.pdf
鎌倉駅を降りたら本覚寺の枝垂桜から
鎌倉駅表駅(東口)正面の駅前交差点を渡り、右手に進み郵便局を過ぎたら郵便局とスルガ銀行の間の道に入ります。少し歩くと右手に本覚寺の門が見えてきます。駅前交差点を渡ったところにある島森書店は、入口すぐ右手、レジの側に鎌倉関連本のコーナーがありますので一見するのもよいかと思います。
本覚寺の枝垂桜は本堂の右手、御分骨堂の前に咲きます。大きく立派でありながらとても端正な感じのする魅力的な桜です。桜が散って梅雨に入るとこの場所には見事なあじさいが咲き、盛夏になると社務所のあたりにある大きな百日紅(サルスベリ)が鮮やかです。
日蓮にゆかり深い古刹、安国論寺
お参りをすませ桜も見たら、入った門ではなく、本堂と反対側にある門から出ます。すぐにある夷堂橋を渡ったら右に曲がる道なりではなく、真っすぐ妙本寺方面へと進み、門のところを右手の細い道に入り車道(県道311号線)に抜けるまで歩きます。この細い道には常栄寺(ぼたもち寺)、八雲神社(大町)があります。
車道(県道311号線)に出たら左に曲がります。少し歩くとまず道路の向かい側に上行寺、すぐ左手に安養院が見えてきます。安養院はツツジが有名ですが、鎌倉有数の宝篋印塔や槙の木があります。
続いて二股に分かれた道に「安国論寺」の看板が見えてきます。左の道を進むと正面に安国論寺が見えてきます。安国論寺は祝日以外の月曜日は休みなので気をつけてください。
安国論寺は梅、あじさい、桜、紅葉など四季を通じて静かな境内に花木を楽しめるお寺さんです。桜は本堂右手に数本の大きな木があります。特に高くのびた枝垂桜が見事です。市の天然記念物となっている御小庵前の山桜も見逃せません。
引き続き日蓮ゆかりの寺院で桜を見る
安国論寺山門を背にして左に進み、小川を右手に見ながら歩き車道(県道311号線)に向かいます。県道311に出たら左方向(逗子方向)へと歩き横須賀線の名越踏切を越えます。踏切を越えて少し歩くとすぐ右側に長勝寺の入口があります。長勝寺は日蓮が鎌倉に来て最初に結んだ草庵、松葉ヶ谷草庵の跡地といわれる3か所のうちのひとつです。
観光客はあまり訪れることのない静かなお寺です。本堂の前には立派な日蓮像、四天王像があり、この日蓮像に向かって水平にのびる桜が見所です。
潮風と桜と大伽藍、光明寺へ
長勝寺から車道(県道311号線)に戻ったら左手に進み長勝寺の塀沿いに500m(5分)歩き「水道路交差点」を左に曲がります。この道沿いには多くのお寺があります。曲がってすぐ右手の啓運寺、少し進んで左手に泉鏡花ゆかりの妙長寺、さらに少し先には海棠(カイドウ)の咲く一向宗(現 時宗)の向福寺があります。海棠は桜の頃に咲きますから、覗いてみるのもよいと思います。
さらに250mほどゆくと「九品寺前交差点」に出ます。右手にその名のとおり九品寺があります。珍しい新田義貞の創建によるお寺さんです。義貞の直筆をかたどったという「九品寺」の額が本堂に飾られています。
九品寺を過ぎて真っすぐ歩くと180mほど先が二股に分かれています。左に曲がる道なりと海岸に出る直進です。海岸は光明寺の後にするとしてまずは道なりに左に進みます。
そのまま230mほど歩くと左手に光明寺があります。すぐに高さ20m、間口16mという江戸末期に建てられた関東一の山門が見えてきます。光明寺は湘南地域を代表する大寺院のひとつ。浄土宗養成所/学問所の筆頭、関東総本山という格式の高さに反した開放的な雰囲気が魅力の大伽藍です。
1689年(元禄11年)に建てられた国の重要文化財、鎌倉最大の木造古建築「大殿」前の広場には多くの桜が植えられており、季節には見物客で賑わいます。受付や拝観料はなくいつでも誰でも仏様に手を合わせることができます。大殿にも上がることができます。大殿は十四間四面、山門とともに関東大震災にも倒れなかった歴史的建物です。
光明寺のすぐ側は材木座海岸。北条経時による1240年の創建以来、北条、足利、後北条、徳川、そして朝廷にも尊重され続けた浄土宗の大伽藍を潮風とともにお参りし、桜見物もできる、まさに鎌倉の醍醐味といってもいい場所です。
最後は海
光明寺を出たら海へと向かいます。といってもすぐそこです。光明寺門前に交番がありその脇をとおって国道134号線を渡れば海に出られますが、光明寺門前を左手(逗子方面)に少し歩き国道134号線の下をくぐっても海に出るのが安全です。
天気が良ければ右手、稲村ケ崎越しに富士山と江ノ島を望むことができます。海岸の左端には第3代執権北条泰時の遺構であり、現存する最古の港湾施設である和賀江嶋があります。
朝鎌倉駅を出発し昼間に海に着くのもよし、昼過ぎからゆっくり歩いて夕暮れの海で締めるのも悪くありません。疲れたので帰りはバスという場合は光明寺門前、県道沿いにバス停があります。